スギ薬局
株式会社スギ薬局(スギやっきょく)は、愛知県大府市に本部を置く、日本の薬局・ドラッグストアチェーン。現在の法人は、スギホールディングス株式会社(旧株式会社スギ薬局)の子会社。
Contents
概要
他のドラッグストアと同様に薬だけではなく、化粧品・日用品・食品・アルコール飲料なども取り扱っている。また、一部の店舗では無菌製剤室も備えている。店名は、調剤を行っている店舗は「スギ薬局」調剤を行っていない店舗は「スギドラッグ」「ドラッグスギ」として区別できる。但し、薬局であっても全店で処方箋を受け付けているわけではなく、設備はあっても調剤していない店舗もある。もちろん、処方箋による調剤を行っている店舗や調剤を行っていない店舗でも薬剤師が常駐している店舗では、薬剤師による販売を義務付けている第一類医薬品の取扱いのある店舗がある。また、「ドラッグスギ」は関東地盤である飯塚薬品の店舗を改名したものである。
社名の“スギ”は、創業者の苗字の「杉浦」と「杉の木」から採用した。コーポレートコピーは「ちゃんとあなたと関係したい」[1]。
なお、似た名称で同じドラッグストア業態のスギヤマ薬品、また創業者と同姓の杉浦薬品があるが、両者とスギ薬局との資本的・人的関係は全くない。スギヤマ薬品も愛知県をはじめとする東海地方を中心に店舗展開するなど、地域によっては熾烈な競争を行っている。
沿革
- 1976年12月 - 愛知県西尾市にて、杉浦広一・杉浦昭子夫妻がスギ薬局創業[2]。
- 1982年3月8日 - 株式会社スギ薬局を設立[3][2]。
- 2000年
- 2001年8月 - 東証・名証の各第一部に上場[3][2]。
- 2003年3月14日 - 大証ヘラクレスの上場廃止[3]。
- 2005年12月2日 - 大阪府のディスカウントストア株式会社ジャパンを、新株予約権の行使により子会社化(50.2%)[3][2]。
- 2006年
- 2007年
- 2008年
- 2009年6月1日 - スギスマイル株式会社を設立[2]。
- 2011年
- 2013年3月1日 - 株式会社スギ薬局を継承会社とする吸収分割を実施し、株式会社ジャパンのディスカウント型ドラッグストア事業を株式会社スギ薬局が継承。分割後の株式会社ジャパンは、親会社であるスギホールディングス株式会社が吸収合併[3][2][4]。
- 2016年
所在地
物流センター
- 日進 - 愛知県日進市。スギ薬局として初めての物流拠点として1997年7月より稼動。
- 中部ロジスティクスセンター - 愛知県春日井市。2005年7月より本稼動。通称:SLC中部。
- 愛知西 - 愛知県愛西市。
その他
- スギグループ東京商品本部 - 東京都中央区東日本橋三丁目7番14号 サクセス東日本橋ビル(このビルには薬事研修センターも入居)
- 薬事研修センター - 名古屋校(愛知県名古屋市中区)、東京校(東京都中央区)、大阪校(大阪府大阪市阿倍野区)
- かつては京都にも校舎を構えていたが、大阪校開設に伴い、京都校を統合する形となった。
- 地域事務所 - 関東(埼玉県川口市)、大阪
グループ会社
現在のグループ会社
かつてのグループ会社
- 飯塚薬品株式会社 - ドラッグストア事業(ドラッグスギ)を行う孫会社であったが、2011年2月1日に親会社のスギ薬局に吸収合併された。2008年2月28日に、旧・飯塚薬品株式会社の会社分割で新設。
- 株式会社ドラッグイイズカ - 事業支援・物流業務委託事業を行っていたが、2010年4月23日に解散し同年7月15日に清算結了。
- 以下3社は株式譲渡によりシミックホールディングス株式会社の子会社となった。
- スギ生物化学研究所株式会社 - 非臨床事業を行う孫会社。2008年12月1日新設。現在の株式会社シミックバイオリサーチセンター。
- スギメディカルリサーチ株式会社 - 臨床CRO(開発業務受託機関)事業を行う孫会社。2008年12月1日新設。シミックメディカルリサーチ株式会社に改称後、2012年3月1日にシミック株式会社(持株会社化に伴って2012年1月4日にCRO事業を新設分割により設立した2代目)に吸収合併される。
- スギメディカルサポート株式会社 - SMO(治験施設支援機関)事業を行う孫会社。2008年12月1日新設。シミックメディカルサポート株式会社に改称後、2011年9月1日に同じシミックグループのサイトサポート・インスティテュート株式会社に吸収合併される。
- 株式会社ジャパン - ディスカウントストア事業(ジャパン)を行っていた子会社。スギ薬局に事業を継承後、スギホールディングスに吸収合併。
店舗
店舗は愛知県など中部地方が中心だったが、2002年頃から関西地方にも店舗を増やし、2006年には埼玉県への出店を皮切りに関東地方への進出をはじめた。
近年では「2010年1000店舗売上3500億円」を目標に掲げ、積極的なM&Aで店舗網の拡大を図っている。2006年にヤオコーから子会社のドラッグストア部門を譲り受けたのをはじめ、2007年にはディスカウントストアのジャパンや飯塚薬品を買収し、連結売上高でマツモトキヨシホールディングスに次ぎ業界2位となった。
「スギ薬局」「スギドラッグ」「ジャパン」の店舗ブランド名で展開している。
2017年9月1日より、愛知県豊明市の前後店で24時間営業を開始した。
店舗数
2010年11月現在、606店舗(保健調剤専門薬局を除いた数値)であり、地盤の中京圏でおよそ半分近くを占めている。
- 関東地方(茨城県2店舗、栃木県2店舗、群馬県38店舗、埼玉県64店舗、千葉県4店舗、東京都28店舗、神奈川県11店舗)
- 中部地方(岐阜県37店舗、静岡県8店舗、愛知県237店舗、三重県47店舗)
- 関西地方(滋賀県19店舗、京都府16店舗、大阪府59店舗、兵庫県29店舗、奈良県5店舗)
ポイントカードや各種電子マネーへの対応
現在
ポイントカードを導入しており、紙製のバーコードが印刷されたカードを作ってもらうと、購入額に応じてポイントが付与される。基本は100円(税込、以下同じ)で1ポイント、土曜日・日曜日(一部店舗は月曜日と金曜日)はポイントが2倍だが、それ以上付与されるセールが頻繁に行われる。ポイントの有効期限は10年間と長いのが特徴である(それ以降は付与日起算で年ごとにポイントが失効する)。ポイント数に応じて交換できるものは物品のほか、ANAマイレージクラブの航空マイレージにも交換可能である。なお、2008年(平成20年)6月30日までは、JALマイレージバンクとも提携していた。
店頭ではクレジットカードでの支払いも可能であり、ポイントカードと兼用のスギカードという提携クレジットカードを発行している(JCBブランドはJCBが、VISAおよびMasterCardブランドはNICOSが発行)。このスギカードでは、ポイントが常に100円あたり1ポイント増しで付与される。
2018年(平成30年)3月5日より、全国交通系ICカード、QUICPay、楽天Edy、ID、nanacoの各種電子マネーが全店舗で使えるようになった(それ以前でも、一部店舗では種類を絞って導入していた)。同年7月より、WAONでも支払えるようになった。ただし、交通系ICカードのPiTaPaは対応しておらず、使用不可である。また、各種電子マネーのチャージは対応していないため、事前にチャージ可能な店などで済ませておく必要がある。なお、ポイントカードとの併用は可能である。
過去
環境保護の観点からレジ袋の削減にも取り組んでおり、精算時に断ると2ポイントが付与された(名古屋市内の店舗では、ポイントの代わりにエコクーぴょん1ポイントを受け取ることもできた)ほか、店舗によっては支払い金額を1円引いていたが、2018年3月現在ではほとんどの店舗で廃止となっている。
不祥事
景品表示法違反(優良誤認)
2017年11月7日、葛の花から抽出したイソフラボンを含む機能性表示食品を摂取さえすれば、あたかもやせるような広告をしていたとして、景品表示法違反(優良誤認)で消費者庁から再発防止の措置命令を受けた[6]。
CM
ナレーションは上田定行他が担当している。
愛・地球博開催時にはタイアップ企画として世界中の色々な地方の健康法を紹介しつつ「日本ではスギ薬局」というオチのものもオンエアしていた。
TVCMではユニークのある内容の作品が多い為か、そのようなCMの場合は、フィクション性のあるドラマ放映の際に表示される注意書きのような断りが画面隅に表示されることもある。
東海地方の民放局で放送されるラジオCMでは、ユニークなストーリー仕立ての広告を行うことで有名である。
その他
TBSテレビ『がっちりマンデー!!』2014年5月4日放送分で当社の特集が組まれ、杉浦広一 代表取締役会長・杉浦昭子 代表取締役副社長 夫妻がスタジオ出演した[7]。
日本テレビ系列『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』の募金箱をスギ薬局グループ各店に設置している(募金の寄託先は中京テレビ)。
脚注
- ↑ 以前放送されていたTVCMでは、ナレーターが最後にコーポレートコピーを読むということもあったが、現在は行われていない。
- ↑ 2.00 2.01 2.02 2.03 2.04 2.05 2.06 2.07 2.08 2.09 2.10 2.11 2.12 2.13 2.14 2.15 “沿革”. スギホールディングス. . 2016閲覧.
- ↑ 3.00 3.01 3.02 3.03 3.04 3.05 3.06 3.07 3.08 3.09 3.10 3.11 引用エラー: 無効な
<ref>
タグです。 「EDINET
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ “グループ内再編に関するお知らせ (PDF)”. スギホールディングス (2012年9月18日). . 2013閲覧.
- ↑ 2016年8月「新物流センター」・「新本部」を開設、2016年1月13日
- ↑ “「飲めばやせる」は駄目=機能性表示食品で初命令-消費者庁:時事ドットコム”. 毎日新聞 (2017年11月7日). . 2018閲覧.
- ↑ TBS. “過去の放送内容”. . 2014閲覧.
関連項目
- JALマイレージバンク - スギ薬局利用100円=1点。200点以上、200点⇒50マイルでJALマイレージに交換可能。
- ANAマイレージクラブ - スギ薬局利用100円=1点。500点⇒100マイルでANAマイレージに交換可能。
- きく!ラジオ - CBCラジオで放送中の当社が提供するラジオ番組。
外部リンク
- スギホールディングス(日本語)
- スギ薬局(日本語)
- チラシ・店舗情報|スギ薬局 グループお客様サイト(日本語)
- スギ薬局のネット通販・景品交換|スギネットショップ(日本語)