ジョン・メイナード・ケインズ

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John Maynard Keynes

[生] 1883.6.5. ケンブリッジ
[没] 1946.4.21. サセックス,ティルトン

イギリスの経済学者。 J.N.ケインズの子。 1905年ケンブリッジ大学キングズ・カレッジを卒業。卒業後3年間インド省に勤務し,09年にケンブリッジ大学のフェローとなり金融論を担当。

15年には大蔵省に勤務し,パリ講和会議の大蔵省首席代表となった。連合国のドイツに対する過酷な賠償要求に反対して辞任。第1次世界大戦後,イギリスの金本位復帰問題については金本位制度復帰に反対して管理通貨制度を主張。また保守党の自由放任主義を批判した。大不況が生じるやマクミラン委員会委員として活躍した。

36年には『雇用・利子および貨幣の一般理論』 The General Theory of Employment,Interest and Moneyを著わし,完全雇用を前提として,セーの法則をとる従来の正統的経済理論,雇用理論を批判し,以後の経済学,経済政策に絶大な影響を与えた。第2次世界大戦中は大蔵省顧問として戦時財政,金融政策の計画と実行に参画,41年にはイングランド銀行理事となり,42年には男爵に叙せられた。 44年ブレトンウッズにおける連合国国際通貨会議のイギリス首席代表として戦後の国際通貨体制再建策のイギリス側原案 (ケインズ案) を提示し,アメリカのホワイト案と対立した (ブレトンウッズ協定)

46年国際通貨基金IMFおよび国際復興開発銀行のイギリス側理事となった。

上記以外にも『平和の経済的帰結』 The Economic Consequences of the Peace (1919) ,『貨幣改革論』A Tract on Monetary Reform (23) ,『貨幣論』A Treatise on Money (2巻,30) ,『説得評論集』 Essays in Persuasion (31) など多くの著書,論文があり,71年以降王立経済学会の手で『ケインズ全集』 Collected Writings of John Maynard Keynesの刊行が始められた。