サンスター

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サンスター株式会社Sunstar Inc.)は、日用品トイレタリー用品メーカーである。本社は大阪府高槻市に所在。みどり会の会員企業であり三和グループに属している[1]。かつては、大阪証券取引所に上場していた。

概要

創業者の金田邦夫が、1932年に大阪で金田兄弟商会を設立し自転車部品の販売を始め、のちに自転車用ゴム糊を製造したのが始まり。その後、戦後に設立した会社でゴム糊を充填した金属チューブを開発し、その中身に歯磨剤を充填したことがきっかけで、自転車部品の販売から、歯磨剤歯ブラシ等の製造を開始する会社へと転身し、現在ではオーラルケア用品を中心として、シャンプーヘアースプレー洗剤等の製造・販売を行っている。オーラルケア用品市場はライオン花王とシェアを争っている。

社名の「サンスター」は、合併前の「星光社」が自社の自転車に使用する予定だった商標からきている。また、かつてのシンボルである『ペンギン』は塩野義製薬が薬用歯磨き発売の提携時に発案したもので、カラーの使用ができない当時の媒体でモノクロでも印象を与えられることや、南極の清涼感をイメージさせることから採用され、塩野義製薬の社章である分銅マークも入れて販売していた。しかし1969年に塩野義製薬との提携が解消された際にペンギンの使用は取りやめとなったが、市場においてイメージの浸透度が大きかったことから、1972年に塩野義製薬よりペンギンの商標を取得し再び使用している。なお、童謡の『ペンギンさん』(作詩:重園よし雄・作曲:北村輝・歌:星野廣子)は、元々は1951年にサンスターシオノギのCMソングとして作られたものである。

2007年2月14日、経営陣と従業員によるマネジメント・エンプロイー・バイアウト(MEBO)を実施した上で株式非上場企業となることを発表し、同年7月26日大阪証券取引所で株式を上場廃止した。また2009年には本社機能を高槻市からスイスへと移転し、日本は現地法人扱いとなっている。

組織

サンスター株式会社

生産拠点:高槻、徳島
国内営業拠点:札幌、仙台、大宮、新潟、東京、名古屋、金沢、大阪、広島、福岡
事業所:東京、大阪

SUNSTAR(グループ会社)

米州、欧州、アジアにオフィスを持つ(スイス、Sunstar SAがグローバル本社)。オーラルケアカンパニー、ヘルス&ビューティカンパニー、SEカンパニー(モーターサイクル事業、ケミカル事業)があり、これを統括する経営本部がマネジメントをしている。

不当な価格のMEBOの実施と訴訟

2007年に実施されたMEBOの当初提示価格(650円)に対して元株主より買い取り価格が低いという訴訟を起こされた。2009年9月大阪高裁は原告側の主張に近い840円と決定した。判決に対しサンスター側が同年10月の最高裁に特別抗告をした。最高裁は2010年2月に会社側の抗告を棄却し判決が確定した。[2]

沿革

  • 1933年8月 - 創業者の金田邦夫が大阪市住吉区(現在の平野区)で「金田兄弟商会」を設立し、後に自転車用ゴム糊の製造を開始。
  • 1941年9月 - 企業統合により「帝国合同護謨工業有限会社」が設立される。
  • 1942年 - 金田邦夫が帝国合同護謨工業の社長となる。
  • 1946年
    • 2月 - 「金田軽金属チューブ工業所」を設立し金属チューブの製造を開始。
    • 4月 - 株式会社星光社の依頼により『サンスター歯磨』を開発し製造を開始。
    • 9月 - 金田軽金属チューブ工業所を「金田金属工業株式会社」に改組。
    • 11月 - 「巴産業株式会社」を設立し自転車部品の生産にあたる。
  • 1948年
    • 3月 - 「有限会社太陽チューブ工業所」を設立。金属チューブの製造にあたる。
    • 5月 - 「極東化工株式会社」を設立しレザーの製造を開始。
    • 7月 - 星光社と塩野義製薬株式会社(コンシューマー事業は現在のシオノギヘルスケア)が薬用歯磨販売で提携。
  • 1950年11月 - 帝国合同護謨工業・金田金属工業・極東化工と星光社の4社が合併、「サンスター株式会社」設立。
  • 1951年 - 旧星光社にあたる部門(化粧品・自転車製造)が再分離。
  • 1952年
    • 4月 - サンスターを「サンスター歯磨株式会社」に商号変更。
    • 7月 - 「サンスター歯刷子株式会社」を設立し歯ブラシの製造を開始。
  • 1953年
    • 9月 - 太陽チューブ工業と巴産業を、サンスター歯磨に吸収合併。
    • 11月 - 事業収支明確化のためサンスター歯磨より、太陽チューブ工業・巴産業・極東化工が再分離。
これら3社は後にサンスター技研となる。
  • 1955年6月 - 日本全国の販売店を組織化して「サンスター会」を結成。
  • 1958年8月 - 大阪府高槻市に現在の本社工場・研究所完成。
  • 1961年10月 - 大阪証券取引所2部上場。(上場当時の証券コードは4913)
  • 1966年4月 - 大阪証券取引所1部指定替え。
  • 1969年9月 - サンスター歯磨と塩野義製薬との販売提携を解消。生産販売を一元化。
  • 1973年8月 - サンスター歯刷子をサンスター歯磨に合併。
  • 1977年
    • 5月 - 東京・晴海スーパーカーショーを主催。
    • 7月 - 「財団法人サンスター歯科保険振興財団」を設立。
  • 1980年
    • 9月 - 英国ビーチャム社と技術提携。
    • 12月 - サンスター歯磨を「サンスター株式会社」に商号を再変更。
  • 1982年5月 - グループ内販売企業の統合により「サンスターグループ開発株式会社」を設立。
  • 1984年8月 - サンスターグループ開発を「サンスター開発株式会社」に商号変更。
  • 1988年8月 - 米国歯科用歯ブラシメーカーJ.O.Butler社を買収。
  • 1990年1月 - 世界初の歯周病抗生物質治療薬ペリオクリンの製造承認を取得し発売
  • 1998年4月 - サンスター開発を「エス・エム・アイ株式会社」に商号変更。
  • 2000年11月 - エス・エム・アイを「サンスターマーケティング株式会社」に商号変更。
  • 2003年 - 創業家・金田家以外が初めて社長に就任(牧山義仁専務)。
  • 2007年
    • 2月 - MEBOによる株式の非公開化と本社機能の一部のスイス移転を発表。
    • 7月 - 大阪証券取引所上場廃止。
  • 2009年9月 - スイスエトワに Sunstar Suisse S.A. の本社ビルを完成させ、統括本部を設置。
  • 2011年4月 - サンスター歯科保険振興財団を「一般財団法人サンスター財団」に移行。

主な製品

オーラルケア用品
  • トータルケア(歯磨き・歯ブラシ・洗口液など)
    • G・U・M(ガム) - J.O.Butler社の買収により1989年から発売。
    • BUTLER(バトラー)
    • settima(セッチマ) - 1966年からドイツより輸入、1985年から自社生産。
    • Ora2(オーラツー) - 1998年発売。
    • LARK(ラーク)
    • Doクリア
    • エフコート - 2015年9月18日発売。
ヘアケア用品
  • トニックシャンプー - 1968年から発売。
  • VO5シリーズ - 米国アルバート社との業務提携品、1966年から発売。女性をサポートするヘアスプレーブランドとしているが、男性の利用も可能。
スキンケア用品
  • SAREINE(サレーヌ)
  • EQUITANCE(エクイタンス)
  • Atopilogy(アトピロジー)
食品
  • 健康道場 - 青汁含む野菜ジュース等

工場

  • サンスター高槻工場(大阪府高槻市・本社内)
  • サンスター徳島工場(徳島県松茂町

関連企業

CMに起用された有名人

現在
過去

提供番組

テレビ

2018年4月現在

(60秒以上)

(主に30秒)

過去(一社提供
過去(複数社提供)

その他にはフジテレビ深夜枠をはじめ、スポット枠などでCMを流している。

ラジオ

2018年4月現在(一社提供)
過去(一社提供)
  • ペンギンタイム(新日本放送)
  • ナイター速報(TBSラジオ
  • サンスター 三田村邦彦の20時(FM新潟他)
  • SUNSTAR HAPPY MORNING(bayfm、2007年10月 - 2009年6月)
  • SUNSTAR TONIC presents 爽るTONIC, SOUL MUSIC(JFN系列7局、2009年4月 - 2009年9月)
  • SUNSTAR PORT WALK(FMヨコハマ、2009年7月 - 2011年3月)

参考文献

  • 『サンスター40年の軌跡』サンスター株式会社 1985年

脚注

注釈

  1. 当該コーナーは6:40頃から放送され、一部のJRN地方局にもネットされるが、TBSラジオ以外のネット局ではスポンサー協賛無し。

出典

  1. メンバー会社一覧 - みどり会
  2. サンスターの敗訴確定=MBOめぐる株主訴訟 - WSJ日本版 - 2010年2月25日記事

関連項目

外部リンク



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