コンクラーヴェ

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コンクラーヴェラテン語: Conclave

ローマ・カトリック教会(カトリック)において教皇を選出するための会議。

ラテン語のクム・クラーベ(「鍵がかけられた」の意)が語源で,枢機卿(カーディナル)が外部と隔離された状態で教皇の選出を行なう。

クレメンス4世(在位 1265~68)が死去したのちの教皇選挙が紛糾し,2年以上にわたって教皇が選出されず空位が続いたため,町の行政官が選挙人を司教の宮殿に閉じ込めて外部との関係を絶ち,ようやくグレゴリウス10世(在位 1271~76)が選ばれたことに由来している。

グレゴリウス10世は 1274年の第2回リヨン公会議で,枢機卿が教皇選出のために非公開の会議に参集することを求める憲章を発布し,選挙を行なうための厳格な規定を導入した。全手順は 1904年12月25日にピウス10世(在位 1903~14)によって発布された憲章に成文化されている。その後改定され,教皇選出の投票権をもつ枢機卿は 80歳未満,人数は 120人を上限とする,と定められた。

使徒座(教皇の座)空位が確認されると,15~20日後にバチカン宮殿システィナ礼拝堂で枢機卿たちが厳戒態勢のもとで秘密投票を行ない,枢機卿の一人が全投票数の 3分の2を 1票以上上回る票を得るまで投票を繰り返す。コンクラーベの初日は 1回,その後は 1日 4回(午前 2回,午後 2回)投票が行なわれる。票の集計が行なわれたのち,投票用紙はただちに礼拝堂のストーブで焼却され,必要な票数を得た候補者がいない場合は黒い煙が,教皇が選出された場合は白い煙が屋根の煙突から出て,投票結果を外部に知らせる。2005年から,教皇が選出されたことを確認するためにサン・ピエトロ大聖堂の鐘が鳴らされることになった。

脚注

関連項目