ケイ酸カルシウム

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ケイ酸カルシウム英語Calcium silicate)とは、ケイ酸塩類の一種であり、酸化カルシウム二酸化ケイ素などが様々な割合で結合した組成物の総称である[1]。略称としてケイカルなどが知られる。石灰石珪藻土などから得られ、健康に害は見られないため食品添加物として認められている。低仮比重で、吸湿性に優れる。肥料などに使われるほか、防火性にも優れ、煉瓦断熱材、屋根瓦としても使われる。

化学組成例

窯業分野で、ケイ酸二石灰(<ce>Ca2SiO4</ce>)、ケイ酸三石灰(<ce>Ca3SiO5</ce>)と呼ばれるもののほか、<ce>3CaO{\cdot}SiO2\ , Ca3SiO5; 2CaO{\cdot}SiO2\ , Ca2SiO4\ , 3CaO{\cdot}2SiO2\ , Ca3Si2O7\ , CaO{\cdot}SiO2, CaSiO3</ce>などがある。

用途

食品添加物
日本では、2008年(平成20年)に添加物に指定されており、主に固結防止剤製造用剤に使われる。
WHOが設置した「食品添加物の合同専門委員会」は、1970年(昭和45年)に「二酸化ケイ素及びその他のケイ酸化合物」の「一日摂取許容量を特定しない」と評価している[1]
建材
健康問題で注目を浴びたアスベストの安価な代替として、耐火断熱性に優れた素材として、ケイカル板などの名前で建材として使用されている。しかし、アスベストの健康問題が発覚する前に製造されたケイカル板には、アスベストを混入した製品があるため注意が呼びかけられている[2]
肥料
水稲等の好ケイ酸植物への肥料として使用した場合、葉茎を強くし、イネの光合成を高めて登熟を促進する効果や、水の吸収をよくする効果などがみられる[3]。稲に付くいもち病の抑制効果も有する[4]
いちごうどんこ病抑止効果も発見されている[5]

関連項目

  • スラグ:鉄などを生産する時に出る残留物に、ケイ酸カルシウムが多く含まれるため、重金属など有害な物質が無い場合は、肥料などに活用されている。
  • 耐火建築物
  • バーミキュライト

出典