ウォーニングゾーン
ウォーニングゾーン (warning zone) は、野球場において、外野フェンスに沿って引かれた線およびその線と外野フェンスとの間の領域をいう。アメリカではウォーニングトラック (Warning track) と呼ばれるが日本ではゾーンと呼ばれることが多い。
ウォーニングゾーンを直訳すると「注意領域」となるように、これが設けられている理由は、打球を追う外野手に、外野フェンスが近づいていることを知らせるためにある。ウォーニングゾーンの設置は公認野球規則では義務付けられていないが、日本ではほとんどの球場でウォーニングゾーンが設けられている。その距離も球場によりまちまちだが、概ね外野フェンスから3 - 5メートルをウォーニングゾーンとしている。
ウォーニングゾーンの設け方には大きく分けて2つある。
- 「ここからウォーニングゾーン」を示すために白線を外野フェンスに沿って引いているもの
- フィールドの種類を変えて注意領域に入ったことを示すもの
前者のデメリットとしては、繰り返し外野手がラインを踏むことによりラインが見えづらくなること(よって半恒久的に消えづらいラインを使用するなどの方策が必要)、後者のデメリットとしては、フィールドの種類が変わることから打球処理でイレギュラーバウンドすることや外野手が足を取られて転倒することがありえることが考えられる。 国内の球場においては、外野が天然芝でウォーニングゾーンを土にしている後者のパターンがほとんどである。フェンス際では日照時間が短く、芝の育成が難しいためと思われる。
前者の例としては阪神甲子園球場が挙げられる。 また、人工芝球場では芝の色を自由にできるため前者の方式をデメリットなしに採用できるが、白線ではなくゾーン全体を土色にしている球場が多い。
また、楽天生命パーク宮城や福井フェニックススタジアムは外野は天然芝なのに対し、ウォーニングゾーンは人工芝という珍しい球場である。
いずれにしても、現代の野球において外野フェンスにはラバーが張られるなど安全策が講じられてはいるが、ウォーニングゾーンも外野手に警告を発する意味で重要な意味を持っている。