イスラエルの政党

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イスラエルの政党として、この項目では現在イスラエルに存在する政党を示す。

概要

イスラエルの政治制度は、比例代表制を基礎とし、120議席のクネセト立法府)に数多くの議員政党が存在する複数政党制である。

イスラエルの総選挙では、3.25%の得票数を超えなければ議席を採れないとする障壁がある(1949年から1988年の間では1%だった)。一般にクネセトには多くの党派が存在している。例えば、2015年イスラエル総選挙では10の政党・同盟がこの障壁を超え、そのうち5つが10以上の議席を獲得した。障壁は全国政党名簿比例制と合わせて、一つの政党が多数派政府に必要な61議席を獲得することをほぼ不可能にしている。実際に、選挙で過半数の議席を獲得した政党はなく、1969年総選挙でマアラハ(労働党)が獲得した56議席が最大である(選挙結果が反映される1969年1月までの一時期、マアラハは議席の過半数を占めていた)。その結果、イスラエルで首相を輩出したのは3つの政党(またはその前身)しかないにもかかわらず、全ての政権が2つ以上の政党による連立で構成されていた。

現在の政党

クネセトに議席を持つ政党

政党 議席 イデオロギー 備考
リクード 30 中道右派ナショナリスト[1][2] 非武装のパレスチナ国家建国を限定的に認める(かつてはパレスチナ国家そのものに反対)
ユダヤ人にとって重要な場所(ホメッシュなど)の併合を目指す
シオニスト連合 24
  労働党 19 中道左派社会民主主義、シオニスト[1] 建国の父ベン=グリオンが所属した「マパイ」の流れを汲む
オスロ合意を締結したラビンが所属した
  ハトヌア 5 中道[1] ツィッピー・リヴニが立ち上げた党
ジョイント・リスト 13 アラブ政党
  ハダシュ
共産党
5 パレスチナ難民の帰還を主張。国民は極左とみなしている
アラブ系議員が多いが、ユダヤ系議員もいる
  タール 2 アラブ系イスラエル人政党
  バラド 3 アラブ系イスラエル人政党
ゾービらの親パレスチナ・反シオニズム的言動から政界や国民からの風当たりが強い
イェシュ・アティッド 11 中道、世俗[1][2] ジャーナリストヤイール・ラピッドが設立
党名は「未来がある」の意
クラヌ 10 中道[2] リクードを離党したモーシェ・カハロンが立ち上げた党。日本メディアでは「みんなの党」とも訳される
ユダヤ人の家 8 右翼、正統派、入植者右派[1][2] 元は「国家統一党」の構成党のひとつ
シャス 7 セファルディム超正統派 (ユダヤ教)[1][2] 主な支持基盤はミズラヒム貧困層など。貧しい子供たちに無料で給食・補講を行う学校「エル・ハ=マーヤン」を設置
パレスチナにはあまり寛容的ではない
ユダヤ・トーラ連合 6 アシュケナジー[2]
超正統派[1]
アシュケナジーの超正統派ユダヤ教徒を代弁する党。シオニズムやパレスチナ問題とは距離を置く
イスラエル我が家
(我が家イスラエル)
6 右翼、シオニスト[1]
ナショナリスト[2]
ロシアユダヤ人が多く所属
「住民・土地交換論」を提唱。かつてパレスチナとの領土的譲歩に断固反対していた
メレツ 5 世俗、左翼[1][2]
環境保護主義者[1]
ユダヤ人政党の最左派。社会民主主義政党
ヨルダン川西岸からの撤退とパレスチナとの平和共存を掲げる

クネセトに議席を持たない政党

など多数

過去の政党

脚注

関連項目

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